あふれる涙に手を伸ばし、そっとぬぐってにぎりしめた/諦められるおもいならどんなに良かっただろう/あのときからあのかよわい透き通った声だけが/赤に染まった手で君を抱きしめてもいいかい/今もまだ憧れのまま想いを持ち続けている/いつもの明日がくることを信じて/生きる意味が私にあるのだとしたら/いつ僕はこの冷たい鎖から逃れられるの/裏切れるものがあるならどんなに楽になれたかと/金色に輝く君の髪の毛は太陽になるのだと/世界にあるものは全て壊すためにある/こんな私を勇気づけてくれた人、どうか幸せでいて/指先に触れた温度が全ての真実だというのなら、/桜が舞い散るみたいには美しくないけれど/「しょうがないじゃないか」/じゃあね、さよなら/全てが風と共にすり抜けていく/生も死もどうせ苦しむか苦しまないかの違い/そうそれが幻だったとしても/太陽が誰かを照らしている/ただ強くてもそれだけじゃ君を守れないのも事実/寂しさを握りしめる/どうかそれが正夢じゃありませんようにと/何もかもなくしたはずなのに今悲しいのはなぜなのか?/流れる世界は僕を必要とはしていない/憎みたいけどそれなら昔の自分を否定することになることも私はわかっているから/星は消えて尚も光り輝いている/私を見つめるその眼は無色の世界を知っている/あなたのその銀は人の冷たさを寄せ付けない鎧となるの/さようなら、天国で会うことも叶わないのでしょうけど/泣きたくなるほど大切で、死にたくなるほど切なくて/何も持ってなかった私が何かを掴もうとしても逆に奪われるだけなのにね/自ら突き放せば楽になれたとかそんなんじゃなくて


(0507 )
※流、かりそめ初期に忍長文百題、鋼長文四十題として配布していたものの一部です。混ざってます